2026.04.13 メールマガジン 劇団ARIAバックナンバー 労災のときは保険証を病院に出さないで!!

毎月25日ごろ配信のARIA Solutionのメールマガジンから、人事労務関係についてわかりやすくお伝えするコーナー「【劇団ARIA】西野さん教えて!」をこちらのサイトでも紹介します。

*2025年9月25日配信のメルマガより

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◆【劇団ARIA】西野さん教えて!

このコーナーでは、社労士の西野さんに人事業務の初心者「カッパちゃん」が質問をしていく形で、手続き業務のワンポイントや仕事のコツをお伝えしていきます。

今回は

“労災のときは保険証を病院に出さないで!!”

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やっと残暑がおさまってきたある日の午後、ウトウトしかけたカッパちゃんの机の上で、電話が鳴りました。

びっくりしたカッパちゃんが慌てて電話に出ると、電話をかけてきたのは、カッパちゃんと同じ人事部の鴨下さんでした。

鴨下さんは、ハローワークに用があって出かけていました。
いったいどうしたのでしょうか?

カッパちゃん(以下、カ)「鴨下さん、どうしたの? ……うん、うん」

西野さんも心配そうに、カッパちゃんの電話に耳を傾けています。

カ「そうなんだ。ちょっと待っててね」

カッパちゃんはそう言うと、今度は西野さんに向かって言いました。

カ「鴨下さん、自転車で転んじゃって捻挫したみたいだから、病院に寄ってから戻るって」

西野さん(以下、西)「あら、労災だね」

カ「え、労災?」

西「だって、業務中のケガでしょう? 病院では保険証を出さないように言ってね」

カ「え? 保険証を出さないの?」

西「労災だからね」

カ「え、え? そうなんだ」

西「病院の窓口で『労災です』って伝えるように言ってね」

カ「あ、うん。えーと……、鴨下さん」

カッパちゃんは、やっと電話の向こうで待っていた鴨下さんへ、病院で保険証を出さないことと、労災だと言うことを伝えたのでした。

カ「ひゃー、なんだか突然のことで、焦っちゃった」

電話を切って、一息ついたカッパちゃん。
すっかり眠気がとんだみたいです。

カ「労災の場合は、保険証がいらないの?」

西「うん。いらないというより、労災の手続きをするから、保険証や資格確認証、マイナ保険証を出さないでほしいの」

カ「いつものクセで、出しちゃいそう」

西「病院の窓口で、『仕事中のケガですか?』と聞かれたことない? あれは、労災かどうかを確認しているんだよ」

カ「そうなんだ。労災で病院にかかった時は、支払はどうなるの?」

西「病院によって違うけど、預り金を病院に渡すとか、全額一時負担になることもあるよ。

 もし、業務中や通勤途中に、ケガや熱中症、交通事故で病院に行った場合は、すぐに会社に報告すること。

 顧問の社労士が労災の手続きをする場合には、社労士への連絡も必要だね。

 間違えて保険証を出してしまっても、すぐに言ってくれたらまだいいんだけど、時間がたつと手続きが煩雑になってしまうのよ」

カ「そうなのか。気を付けなきゃ」

西「さっきの鴨下さんみたいに、業務中にケガなどして病院に行くという連絡が入ったら、『病院の受付には、労災だと伝えて、保険証は出さないように』と伝えることが必要だね」

カ「うん。ボクみたいにアタフタしたら、そういうことを忘れちゃいそうだもんね」

西「パニックしていると、冷静な判断ができなくなることはあるよね。
 だからこそ、会社側の人事の人たちが、落ち着いてサポートすることが必要だよね」

カ「さっきは、自分がケガしたわけじゃないのに、ボクが慌てちゃったよ」

西「あまり起こってほしくないことだけど、もし、次に労災の連絡が入ったら、しっかり伝えてあげてね」

カ「うん!」

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労災の時に、保険証を使ってしまうことは、意外とよくあります。

しかし、カッパちゃんたちの会話にあったように、後の手続きが煩雑になってしまうため、まずは、病院に保険証を出さない。
もし、出してしまったら、速やかに会社に報告する(してもらう)こと。

工事現場や職場の誰かの目の前で起こったことなら、周りもすぐに認識できますが、通勤途中や移動中、単独での作業などの場合は、本人が労災の連絡を会社にしなければ、会社は気づくことができません。

労災かどうか判断に迷う場合も含めて、まずは会社に連絡しましょう(してもらいましょう)。

労災になるかならないかの判断は、最終的に労働基準監督署が行います。
申請してみなければわかりません。

まずは、あなたが社員なら会社の担当者に連絡する、担当者なら、社員から連絡してもらうようにしてください。

日頃から、「労災の場合はどういう行動をとるのか」といったことが、わかるようにしておくのが大切ですね。

「こういう場合はどうなるの?」
「どうやって社員に伝えておいたらいいの?」
など、わからないことがありましたら、いつでもご相談ください。
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